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価値あるIT活用のススメ ~vol.6 株式会社ティル~

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ITを活用して仕事の見える化を図り、従業員満足度と業務効率が向上

広告グラフィックデザイン会社として1983年に設立した株式会社ティル。創業したのは、現在の代表取締役社長でグラフィックデザイナーの塚原大治氏で、今回お話を伺った中村亜弓副社長のお父様です。
中村副社長が、前職の大手電機メーカーを退職して入社したのは1996年。すぐに業務のデジタル化に着手し、これまでにリモートワークの実現や働き方の見直しなどをITによって行ってきました。
着実に成果があがるだけでなく従業員の満足度も向上。ITを活用した取り組みについて中村副社長に伺いました。

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中村副社長

データの共有による仕事の見える化を図り、社員の幸せな仕事と生活を実現

従業員は11名。デザイナー8名、校正者2名、コーダー1名(デザイナーがデザインしたサイト等をWeb上にアップする職種)で、ワンフロアーに全員の机が並べられています。

“仕事の見える化”は、ずっと必要だと思っていました」と中村副社長。それは、監視をするという意味ではなく、お互いの仕事の見える化によって、個人ではなく会社として仕事に取り組むということでした。

残業の多い業界で、残業を減らしたい・休みを取りやすくしたい、という思いが強く、社員・家族の誕生日を休暇にする制度も作りました。

デザイナーには、自分の作品は自分で完成させたい、人には手を加えられたくないという思いがあります。
「デザイナーの気持ちはよくわかります。でも、顧客あっての仕事では、そうはいかないのもよくあること。急な変更の要望があれば、それに対応しなければなりません。そのとき、絶対に必要なのが情報を共有しておくことです」(中村副社長)

仕事の情報を全員で共有できていれば、たとえ担当者がいなくても、誰かが業務を肩代わりできます。そこでまず決めたのが、進行中の仕事は必ず決められたファイルに残し、進行状況のコメントをつけること、担当者以外の人が修正を加えたときには、直した場所や日付がわかるようにするというルールでした。
そうしておけば、最新のものがどれであるかわかるし、修正依頼にも対応できます。もし元に戻してほしいという要望がきても、履歴を辿ることで対応できます。これは、アナログ管理では難しいことでした

「すべてのデータをハードディスクで一括管理しています。情報は必ず共有するというルールを徹底したことで、どこで誰が仕事をしていても、また担当者がいなくても、他の者が対応できるようになりました。私は社員に、子どもが熱を出したとか、介護をしている親の具合が悪いとか、そういったことはなるべく共有するようにと言っています。言えば、誰かが助けてくれますから。親の具合が悪いときに『なんで休むんだよ』と言う人はいません。子どもが熱を出してしまったときには、誰かが『私が引き継ぎますから休んでも大丈夫』となります。家族のことを心配しながら、いい仕事はできません。自分自身の、また家族の幸せがあってこそ、生き生きと仕事ができるのだと思います」

このルールが徹底されたことで、社員の働き方が変わり、仕事と生活のバランス(ワーク・ライフ・バランス)も良くなりました。そして、このスタイルに共感する社員がいまも働き続けています。従業員満足度が高くなった証といえるでしょう。

リモートアクセス導入で、残業時間ゼロのまま業務効率キープ

社員の中にはお子さんのいるお母さんが三人いらっしゃり、中村副社長ご自身も結婚され、二人のお子さんを育てられました。
ティルで働きはじめてから産休を取ったこともあり、子育てと仕事の両立のたいへんさを知っています。

お母さんが働ける環境を整えたいという思いはずっと持ち続けていました。家族のための時間を大切にするためにも、できれば残業はゼロにしたい。そのために、いつでも休めるルール作りだけではなく、自宅でも仕事ができる環境の整備が必要だと思っていました

自宅に会社と同じ性能のパソコンを揃えるのは現実的ではありませんが、会社のパソコンにアクセスして、自宅のパソコンで操作できれば、自宅にいながら同じレベルの仕事ができるようになります。
いろいろな方法を検討したなかで注目したのは、USBをキーとして使用し操作できるリモートアクセスのサービスでした。
Webで調べてみると無料のお試し期間があることを発見。さっそく数名の社員で、容量の大きなデザインデータでも問題なく作業できるかをテストしたところ、可能であることがわかり導入を決めました。

このサービスでは、自宅のパソコンにUSBキーを差し込み、許可をしないとアクセスができません。中村副社長は毎朝、出社してその作業を行っています。

「私が出社して最初に行う仕事の一つです。このサービスがすぐれているのは、在宅で仕事をしたときの、リモートアクセスをオン・オフにした時刻が残されるところです。自宅での勤務状況が把握できるので、勤怠管理にもなります。会社と自宅と離れていても、“仕事の見える化”ができています

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リモートアクセスのサービスを活用することで、自宅に居ながらも会社のパソコンを操作することが可能



自宅でのリモートワークに踏み切ったきっかけは、コロナ禍でした。
「通勤による感染リスクは、なんとしても避けたかった。着々と準備していたこともあって、スムーズに対応できてホッとしています」

リモートワークを行いながらも、仕事の見える化を徹底することで残業時間はほぼゼロのまま、業務効率は低下することなくキープ出来ています。
出社が少なくなったことで、光熱費などの事務所経費も削減しました。感染リスクも回避できているので、順調に移行できたといえるでしょう。

活用できるITを知るには、詳しい人に聞くのが一番!

電機メーカーにいたからIT系には強いと思われがちですが、わからないことはたくさんありますと中村副社長。
まったく知識のなかったデザインソフトを習得するために前職勤務時代に一年間土日に学校に通い学習。これからは、ユニバーサルデザイン(UD:障害の有無・度合いに関わらず、できるだけ多くの人が利用できるようなデザイン)が必要となると思えば、勉強して2016年にUCDA検定を取得。Webのデザイン・制作をする上では欠かせない、検索を上げるにはどうするかを知るために、WEBマーケティングを2019年に一年間学ぶなど、学習意欲は尽きません。

リモートワークに必要なパソコンや社員にスマートフォンを支給したいと思ったときには、支援サービスや助成金の情報を収集しました。
情報源は、インターネットやメールマガジン、地元の信用金庫の担当者からなど、デジタルとアナログとこだわることはありません

「私、とてもメモ魔なんです。気になること、役立ちそうだなと思ったことはなんでもメモに残しておきます。すぐに利用するものばかりではありませんが、何かやりたいことがあったときに、そういえばあれが役立つかもと思ってよく振り返ります。情報は見るだけでは詳細がわかりませんから、詳しい人に聞きに行く、わからないことは学びに行くようにしています。特にIT系は変化が速いので、詳しい人に聞くのが一番です。こんなことをしたい、こんなことに困っているのだけれど、ITを使って何とかならないかと相談すれば、必ずヒントはもらえます」

日々進化するIT技術。わからないからと立ち止まっているのではなく、アクションを起こすことで思いもよらぬ新たな道が開けるきっかけになります。

 

【会社概要】
株式会社ティル

所在地   豊島区南大塚3-1-12 生方ビル4・5F
代表取締役 塚原 大治・中村 亜弓
設立年月日 1983年3月
従業員数     12名
業種       グラフィックデザイン
URL      https://www.design-till.co.jp/


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はじめてIT活用|東京商工会議所
https://www.tokyo-cci.or.jp/hajimete-it/