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※5/22更新終了<Part3>職場で新型コロナウイルスの感染が疑われたら読むガイド【感染者が発生した場合の対応策】

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【※2022年3月17日更新】
~お客様・従業員・事業を守るための初動対応を中心に~

本ガイドは、主に都内事業者を対象に、新型コロナウイルス感染症の予防や感染者発生時の対応に関する基本的な事項をまとめたものです。
実際の対応については、最新の法令・各種ガイドライン等を遵守するとともに、保健所・医療機関の指示に従ってください。

Part3では、実際に感染者が発生した際に行うべき対応策をまとめました。
以下を参考に、迅速かつ落ち着いた対応をしていただけますと幸いです。

1.関係先(保健所・医療機関、自治体、取引先等)への報告と連携

速やかに管轄の保健所に報告し、指示に従う(必要に応じて産業医にも連絡)
 ● あらかじめ保健所と事業者との間で連絡窓口(担当者)を決めておく
 ● 保健所の調査に協力するため、情報を整理する
   発症日、勤務した場所、感染者情報(感染者の業務内容やフロア図・座席など)、濃厚接触者、日頃取引のある業者などをリスト化しておく。
   トラブルを避けるため、本人に個人情報取得や第三者提供の同意を得ておく。
 ● 必要に応じて、自治体、取引先、ビル管理会社、事業者団体(商店会)、町内会 などの関係先へ連絡


○ 感染が確認された場合は医療機関の指示に従い入院等が必要

    高齢者や基礎疾患がある人など重症化しやすい患者への治療に重点を置くため、軽症・無症状の場合、宿泊療養(適切な者は自宅療養)での対応となる。(入院の適応は医師が判断。今後の政府方針の変更等にもご注意ください)

2.事務所内の清掃・消毒

○ 保健所からの指導に基づき、事業者が職場を清掃・消毒(費用は事業者の自己負担)
 ● 地域にある消毒業者を調べておくほか、消毒に必要な物品が揃っているか確認

<主な清掃場所>

【事務所内・共用部分】ドアノブ、テーブル・椅子、スイッチ・ボタン(照明、電話・エレベーター)
【水回り】蛇口、トイレのレバー・フタ…など

○ 保健所からの指導に基づき、感染付近のエリア・事業所の一時閉鎖などを検討
 ● 通常の業務ができなくなるのであれば、対外広報を行う(次項参照)
   保健所からの指導がない場合もあるので、能動的に対応すること!

[参考4]初動対応を整理しよう

3.職場で陽性者が出た場合、自主的な感染対策の徹底が求められる

○ これまで職場で陽性者が出た場合は、濃厚接触者を特定し、一律に自宅待機などを求めたが、今後はクラスターが発生した場合などを除き、濃厚接触者の特定・行動制限は必ずしも行う必要はなくなり、状況に応じて自主的な感染対策を徹底することが求められる(厚生労働省 2022/3/16)


(1)同一世帯内以外の事業所等で感染者と接触があったことのみを理由として、出勤を含む外出を制限する必要はない

(2)事業所等で感染者と接触があった者は、接触のあった最後の日から一定の期間(目安として7日間)は、高齢者や重症化リスクの高い方との接触や高齢者・障害児者施設や医療機関への訪問、不特定多数の者が集まる飲食や大規模イベントの参加等感染リスクの高い行動を控えるよう、事業所内に周知する。また、症状がある場合には、速やかに医療機関を受診することを促す

(3)事業所等で感染者と接触があった者のうち、感染対策を行わずに飲食を共にした者等は、一定期間(例えば、5日間の待機に加えて自主的に検査など)の外出自粛を含めた感染拡大防止対策をとる

(4)感染状況等に応じて、一般に、検温など自身による健康状態の確認や、高齢者や重症化リスクの高い方との接触や高齢者・障害児者施設や医療機関への訪問、感染リスクの高い場所の利用や会食等を避け、マスクを着用すること等の感染対策を求める


※ただし、同時に多数の感染者が発生し、感染拡大の場となっている可能性がある状況や、基本的な感染対策を行わずに飲食を共にするなど感染リスクの高い場合等は、これまで同様、保健所等による調査や、感染対策の協力要請が実施される。

※高齢者・障害児者施設、医療機関、保育所、幼稚園、小学校などで陽性者が発生した場合の対応や濃厚接触者の追跡・待機期間(毎日の検査で勤務継続できる)などは別に定めがある。

[参考5]職場クラスターを防ぐために

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○ 厚生労働省では、新型コロナウイルス感染症に関する働く方・経営者への支援などのリーフレットをまとめて掲載しています。是非、ご活用ください。

【職場における新型コロナウイルス感染症への感染予防及び健康管理に関する参考資料一覧】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00226.html

 

基本的な対策・行動を徹底しているのに、職場クラスターが発生するケースが多発!
以下、各企業の具体例を参考に、自社の取組を見直してみましょう。

[参考6]職場クラスターを防ぐために

チェックポイント①:テレワーク・時差出勤等を推進する

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チェックポイント②:体調が優れない人が気兼ねなく休めるルールを定め、実行できる雰囲気を作る

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チェックポイント③:職員間の距離確保、定期的な換気、仕切り、マスク徹底など、密にならない工夫を行う

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チェックポイント④:休憩所、更衣室などの”場の切り替わり”や、飲食の場など「感染リスクが高まる『5つの場面』」での対策・呼びかけを行う

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チェックポイント⑤:手洗いや手指消毒、咳エチケット、複数人が触る箇所の消毒など、感染防止のための基本的な対策を行う

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[参考7]自宅療養の注意点

<自宅療養する方、同居の方の行動が感染拡大を防ぎます!>

  • 新型コロナウイルス感染症罹患者については、これまで一律に「入院」とされてきたが、2020年10月24日から「入院」の対象は、65歳以上の者、呼吸器疾患を有する者、臓器等の機能低下・免疫機能低下が認められる者、妊婦、重度・中等症の患者、医師が「入院させる必要がある」と認める者等に限定された。これら以外の人は、宿泊療養あるいは自宅療養となる

  • なお、「軽症」とは酸素吸入器などの医療機器を使わなくてもよい状態であり、患者が咳き込んでいたり「息が苦しい」、「つらい」などの自覚症状があったりしても、自分で酸素を十分に取りこめている状態であれば入院は必要なく、軽症の分類。

①自宅療養中の方が守るべきこと

◆自宅療養中は、外出をしない。
◆鼻をかんだティッシュなどは、ビニール袋に入れ、口をしばって部屋から持ち出す。
 加えて、同居する方がおられる場合は、
◆同居する方とは生活空間を分け、極力個室から出ないようする。
◆部屋を出るときは、手をアルコールで消毒し、マスクを着用。
◆1時間に1 回、窓を5 ~10 分ぐらい開け、部屋の換気を行う。


②自宅での感染予防 8つのポイント

(1)部屋を分けましょう
(2)感染者の世話をする人は、できるだけ限られた方にしましょう
(3)感染者・世話をする人は、お互いにマスクをつけましょう
(4)感染者・世話をする人は、小まめに手を洗いましょう
(5)日中はできるだけ換気をしましょう
(6)手のよく触れる共用部分をそうじ・消毒しましょう
(7)汚れたリネン、衣服を洗濯しましょう
(8)ごみは密閉して捨てましょう

[出典]東京iCDC専門家ボード「新型コロナウイルス感染症 自宅療養者向けハンドブック」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/shien/zitakuryouyouhandbook.html

<自宅療養準備リスト>
[食料・日用品]※栄養バランスにも配慮して
・主食(米、うどん、シリアル等)、菓子・ゼリー類、レトルト
・冷凍食品、缶詰、水(多め)、スポーツ・野菜飲料・配達を活用(感染防止のため受取方法に配慮すること)

[衛生用品]※同居の方に感染させないように多めに準備
・除菌用アルコール、マスク、手袋、レインコート、ゴミ袋
・体温計、ゴーグル(眼鏡)、生理用品、トイレットペーパー
・洗面用具、歯ブラシ、歯磨き粉、洗口液、普段使っているシャンプー、ボディソープ等(嗅覚のチェックにもなる)

[常備薬]※かかりつけ医の連絡先を控えておくこと
・服用中の薬、お薬手帳(処方箋等)

[その他]
・運転免許証、保険証、マイナンバーカード等を手元に用意
・ペットのいる方はペット用品(世話ができない方は親類・知人や民間支援団体に預かってもらうことを検討)

③自宅療養中の方、同居の方の心のケア

自宅療養等により、それまで感じたことのない不安・心配におそわれることがある。
日本赤十字社では、「おすすめすること」、「避けた方が良いこと」、「注意したいこと」に分けて不安やストレスへの対処方法(ヒント)を紹介。

<おすすめすることの例>
・自分自身の体調を客観的に、落ち着いて評価
・通常の睡眠・起床のペースを保ち、十分に食事を取る
・出来ることが限られていても、楽しくリラックス出来る活動を
・家族や友人と直接会えなくても、SNSで連絡を取ったり、LINE でビデオ・音声通話をしたりと、つながりを維持する

<避けた方が良いこと・(同居の方が)注意したいことの例>
・最悪の事態を考え続けることは避ける(情報過多を避ける)
・一日中、睡眠を続けることはやめる(睡眠の質が低下する)
・感情を隠したり抑え込んだりしない(周囲と共有)
・「仕事しなくて良くてうらやましい」、あの人は「コロナの人だ」といった心無い言葉をかけないこと

[出典]日本赤十字社「感染症流行期にこころの健康を保つために」シリーズhttp://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200327_006138.html


④同居家族(濃厚接触者)の待機期間の見直し(2022年2月2日~)

これまで、新型コロナウイルス感染者と同居する家族が濃厚接触者になった場合、その待機期間は最短でも2週間だった。⇒ 今般、感染対策をとっていれば「7日間」に短縮。

具体的には、これまで同居する家族(個室隔離のできない子供)が感染し、濃厚接触者となった場合、看病などで最後に接触した日から待機期間を数えていたため、家族が無症状で7日目に療養が解除されても、さらに7日間仕事を休む必要があり、結局、2週間の待機を求められていた。2月2日の見直しにより、感染者と同居する濃厚接触者は、①感染者の発症日か、②感染者が無症状の場合は検査をした日、③感染対策をとった日のいずれか遅い日から7日目までに発症しなかった場合は、8日目から待機が解除され仕事や学校に通えるようになった。

※例えば、子どもが発熱して検査で感染がわかった場合、発熱した日から感染対策を始めれば同居家族の待機期間は7日間。また、別の家族が感染がわかった場合はその日からさらに7日間待機することになる。

※感染対策について厚生労働省は部屋を厳格に分けるまでは求めず、保健所などが確認することもないとしているが、マスクの着用や手の消毒などできる範囲での基本的な対策をとってほしいとしている。

※また、幼い子どもがマスクの着用を嫌がる場合は、手洗いの徹底やタオル等の共用を避けるなどできる範囲の対策をとる。

4.対外的な広報活動

○ 自社のBCPや社内規定を踏まえて、広報体制や情報開示方針を策定
 ● 経営者が積極的に関与するとともに、弁護士等専門家の意見も聴く

職場で感染者が発生した場合、対外的に情報開示すべきかどうか検討する
 ● 例えば、「重要な事業の縮小で地域経済に大きな影響を与える場合」や「社会インフラの利用を介して感染拡大の可能性がある場合」などは、開示の必要性が高まる
 ● 一方で、海外事業所の従業員で他国の医療体制の中で対応できている場合などは、開示しないという選択肢もある
   いずれにせよ、感染の状況や業種・事業規模、顧客・取引先の数等で対応が異なり、ケース・バイ・ケースでの判断が求められる。

○ どのような情報をどこまで開示するか検討する(不必要な情報開示は却って混乱を招く)
 ● 感染場所、人数、経緯(感染が判明するまでの感染者の行動)、事業所の対応(感染者への対応、消毒作業の内容)、濃厚接触者の有無等は基本的な開示項目
   感染者の性別や年齢、行動履歴など個人のプライバシーに関わる情報を開示する場合は、あらかじめ弁護士等専門家に相談しておくことが望ましい。

広報窓口を一元化する
 ● 噂や不確定情報が独り歩きしないよう徹底し、「問い合わせ対応Q&A」を用意

○ 対外的な広報手段を検討する
 ● HP掲載、店頭・窓口での掲示が基本   必要に応じて関係先・取引先へ個別に通知  さらに社会的に影響が大きい場合は「プレスリリース」を検討

5.従業員とのコミュニケーション

同じ職場で感染者が出たことにより、他の従業員が動揺し、士気の低下を招いたり、「不安で休みたい」といった要望が増えたりする可能性がある
 ● 休暇や手当の支給方法についてあらかじめ社労士等専門家と対応方針を検討しておく 
 ● 濃厚接触者がいる場合は、保健所に情報を提供(濃厚接触者もPCR検査が実施される)
   従業員の声や要望などを取りまとめて、経営側に伝えることも大切。

事実を隠さない(情報開示の範囲は弁護士等専門家と相談すること)
 ● 情報開示方針のもとで社内報やイントラネット・メールなどを活用し、社内で情報を共有(対外広報と同じタイミングで社内にも周知)
   さらに、経営者自らの言葉で感染拡大防止に向けた対応方針をしっかり説明・周知。

○ 状況の変化に応じて情報・対応方針は更新し、従業員全員に徹底すること
 ● テレワークや自宅待機の従業員が増えると情報の共有が難しくなる
   「私は聞いていない」「取引先から指摘されて初めて知った」ということがないように、全員に情報を伝える手段を整えておく。

感染者本人へのフォローと職場復帰(差別やいじめを絶対に許さない職場環境をつくる)
 ● 適切な感染予防対策をとったうえでコロナウイルスに感染する=悪いことではない
   感染した本人やご家族の気持ちに寄り添って、職場内で差別やいじめを起さない。  
   インターネットで自社や感染者に関する風評被害が発生していないかチェック。
 ● 発症日から10日間経過後、かつ、症状軽快から72時間経過後(厚労省通知6/12)、退院が可能(医療機関に「陰性証明」や「復職診断書」を求めない)
   復帰の際は、主治医・産業医等の助言に従い、在宅勤務含め感染防止策を徹底する。

【参考】
・内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策推進室HP

・厚生労働省HP「新型コロナウイルス感染症について」
・国立感染症研究所HP「新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連情報ページ」
・東京都HP「新型コロナウイルス感染症対策サイト」、東京都総務局・福祉保健局HP、その他自治体HP・公表資料
・(一社)日本渡航医学会・(公社)日本産業衛生学会「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド」 等


<関連リンク>
■ <Part1>職場で新型コロナウイルスの感染が疑われたら読むガイド【職場における感染予防策】
https://tosho-antenna.jp/entry/covid19-guide1

■ <Part2>職場で新型コロナウイルスの感染が疑われたら読むガイド【感染が疑われる従業員への対応策】
https://tosho-antenna.jp/entry/covid19-guide2

■ <Part4>職場で新型コロナウイルスの感染が疑われたら読むガイド【Q&A・リンク集】
https://tosho-antenna.jp/entry/covid19-guide4