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新型コロナウイルス感染症への対応ガイドPart3【感染者が発生した場合の対応策】

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~お客様・従業員・事業を守るために~

本ガイドは、主に都内事業者を対象に、新型コロナウイルス感染症の予防や感染者発生時の対応に関する基本的な事項をまとめたものです。
実際の対応については、最新の法令・各種ガイドライン等を遵守するとともに、保健所・医療機関の指示に従ってください。

Part3では、実際に感染者が発生した際に行うべき対応策をまとめました。
以下を参考に、迅速かつ落ち着いた対応をしていただけますと幸いです。

※9月1日更新

1.関係先(官公庁・医療機関等)への報告と連携

速やかに管轄の保健所に報告し、指示に従う(必要に応じて産業医にも連絡)
 ● あらかじめ保健所と事業者との間で連絡窓口(担当者)を決めておく
 ● 保健所の調査に協力するため、情報を整理する
   発症日、勤務した場所、感染者情報(感染者の業務内容やフロア図・座席など)、濃厚接触者、日頃取引のある業者などをリスト化しておく。
   トラブルを避けるため、本人に個人情報取得や第三者提供の同意を得ておく。
 ● 必要に応じて、ビル管理会社や事業者団体(商店会)、町内会などの関係先へ連絡

○ 感染が確認された場合は医療機関の指示に従い入院等が必要

    高齢者や基礎疾患がある人など重症化しやすい患者への治療に重点を置くため、軽症・無症状の場合、宿泊療養(適切な者は自宅療養)での対応となる。(新型コロナウイルス感染症対策本部 8/28)

2.事務所内の清掃・消毒

○ 保健所からの指導に基づき、事業者が職場を清掃・消毒(費用は事業者の自己負担)
 ● 地域にある消毒業者を調べておくほか、消毒に必要な物品が揃っているか確認

○ 保健所からの指導に基づき、感染付近のエリア・事業所の一時閉鎖などを検討

 ● 通常の業務ができなくなるのであれば、対外広報を行う(次項参照)
   保健所からの指導がない場合もあるので、能動的に対応すること!

3.対外的な広報活動

○ 自社のBCPや社内規定を踏まえて、広報体制や情報開示方針を策定
 ● 経営者が積極的に関与するとともに、弁護士等専門家の意見も聴く

職場で感染者が発生した場合、対外的に情報開示すべきかどうか検討する
 ● 例えば、「重要な事業の縮小で地域経済に大きな影響を与える場合」や「社会インフラの利用を介して感染拡大の可能性がある場合」などは、開示の必要性が高まる
 ● 一方で、海外事業所の従業員で他国の医療体制の中で対応できている場合などは、開示しないという選択肢もある
   いずれにせよ、感染の状況や業種・事業規模、顧客・取引先の数等で対応が異なり、ケース・バイ・ケースでの判断が求められる。

○ どのような情報をどこまで開示するか検討する(不必要な情報開示は却って混乱を招く)
 ● 感染場所、人数、経緯(感染が判明するまでの感染者の行動)、事業所の対応(感染者への対応、消毒作業の内容)、濃厚接触者の有無等は基本的な開示項目
   感染者の性別や年齢、行動履歴など個人のプライバシーに関わる情報を開示する場合は、あらかじめ弁護士等専門家に相談しておくことが望ましい。

広報窓口を一元化する
 ● 噂や不確定情報が独り歩きしないよう徹底し、「問い合わせ対応Q&A」を用意

○ 対外的な広報手段を検討する
 ● HP掲載、店頭・窓口での掲示が基本   必要に応じて関係先・取引先へ個別に通知  さらに社会的に影響が大きい場合は「プレスリリース」を検討

4.従業員とのコミュニケーション

○ 同じ職場で感染者が出たことにより、他の従業員が動揺し、士気の低下を招いたり、「不安で休みたい」といった要望が増えたりする可能性がある
 ● 休暇や手当の支給方法についてあらかじめ社労士等専門家と対応方針を検討しておく 
 ● 濃厚接触者がいる場合は、保健所に情報を提供(濃厚接触者もPCR検査が実施される)
   従業員の声や要望などを取りまとめて、経営側に伝えることも大切。

事実を隠さない(情報開示の範囲は弁護士等専門家と相談すること)
 ● 情報開示方針のもとで社内報やイントラネット・メールなどを活用し、社内で情報を共有(対外広報と同じタイミングで社内にも周知)
   さらに、経営者自らの言葉で感染拡大防止に向けた対応方針をしっかり説明・周知。

○ 状況の変化に応じて情報・対応方針は更新し、従業員全員に徹底すること
 ● テレワークや自宅待機の従業員が増えると情報の共有が難しくなる
   「私は聞いていない」「取引先から指摘されて初めて知った」ということがないように、全員に情報を伝える手段を整えておく。

感染者本人へのフォローと職場復帰(差別やいじめを絶対に許さない職場環境をつくる)
 ● 適切な感染予防対策をとったうえでコロナウイルスに感染する=悪いことではない
   感染した本人やご家族の気持ちに寄り添って、職場内で差別やいじめを起さない。  
   インターネットで自社や感染者に関する風評被害が発生していないかチェック。
 ● 発症日から10日間経過後、かつ、症状軽快から72時間経過後(厚労省通知6/12)、退院が可能(医療機関に「陰性証明」や「復職診断書」を求めない)
   復帰の際は、主治医・産業医等の助言に従い、在宅勤務含め感染防止策を徹底する。

【参考】
・内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策推進室HP

・厚生労働省HP「新型コロナウイルス感染症について」
・国立感染症研究所HP「新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連情報ページ」
・東京都HP「新型コロナウイルス感染症対策サイト」、東京都総務局・福祉保健局HP、その他自治体HP・公表資料
・(一社)日本渡航医学会・(公社)日本産業衛生学会「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド」 等


<関連リンク>
■ 新型コロナウイルス感染症への対応ガイドPart1【職場における感染予防策】
https://tosho-antenna.jp/entry/covid19-guide1

■ 新型コロナウイルス感染症への対応ガイドPart2【感染が疑われる従業員への対応策】
https://tosho-antenna.jp/entry/covid19-guide2

■ 新型コロナウイルス感染症への対応ガイドPart4【Q&A・リンク集】
https://tosho-antenna.jp/entry/covid19-guide4