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【健康経営実践コラム】きょうも健やか!(第4回)「運動中の熱中症から身を守るには」


※このコラムは、健康リテラシー向上に向けた情報提供を目的として、東京商工会議所のメールマガジン「健康経営倶楽部マガジン」にてに配信したものです。
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厚生労働省の統計によると、令和2年に熱中症で亡くなった人は1,528人にのぼります。(人口動態統計より:厚生労働省)
その86.1%が65歳以上ですが、学校の体育や部活の時間に熱中症で倒れて救急搬送されるケースも目立っています。

熱中症は予防が大切

熱中症は暑さのなかで体がうまく熱を体外に放出できずに体温が上昇し、汗で体内の水分が失われて脱水状態になることで発症します。

筋肉痛、頭痛や倦怠感(けんたいかん)、めまい、吐き気などの症状が現れるだけでなく、ふだんと異なるおかしな言動が見られたり、意識レベルの低下や昏睡状態に陥ったりすることもあります。重症例で適切な手当てが遅れると、命に関わることもあります。

体からの熱の放出は、気温だけでなく、湿度や風などの条件による汗の蒸発にも左右されます。運動中や運動後に、頭痛や倦怠感、めまい、吐き気といった異変を感じたら、早い段階で風通しのよい日陰や、エアコンの効いた涼しい部屋に移動しましょう。そして、襟元や衣服、装具などを緩めて体の熱を放出することが大切です。

日本スポーツ協会では、気温、湿度、ふく射熱の3つをとり入れた「WBGT」という指標で熱中症予防のための運動指針を示しています。WBGTが31以上(気温参考値35℃以上。以下同)では「運動は原則中止」。28〜31(31~35℃)では「激しい運動は中止」。25~28(28~31℃)では積極的に休息をとりながら、21~25(24~28℃)では積極的に水分補給しながら運動することを勧めています。日本各地のWBGTの実況値と予測値は、環境省がホームページに掲載していますので参考にしてください。

■環境省 熱中症予防情報サイト
https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php


外部の環境だけでなく、体が暑さに慣れて十分量の発汗などで体温調節ができるかどうかも、熱中症の発症には大きく影響します。運動経験の浅い人、十分な経験があっても、梅雨時の晴れ間など体が暑さに慣れていない時期、また寝不足やかぜ、下痢などの体調不良は要注意です。

水だけでなく食塩(ナトリウム)も補給

運動をする場合、水分補給がとても大切で、15~20分ごとに水分をとるようにしましょう。
水のとりすぎで血液が薄まることによる低ナトリウム血症を防ぐため、少量のナトリウムを含んだ飲料がお勧めです。ただし、ナトリウムを含む飲料でもソフトドリンクに分類されるものは糖の濃度が濃く、胃からの排出が遅くなるため、飲むときには注意が必要です。

運動中に必要な水分をすべて補うのは難しいので、運動の前後にもしっかりと水分をとることが大切です。また、熱中症になった人には、朝食を欠食していたケースも多く目にします。
日頃の規則正しい食習慣も熱中症の予防には重要です。


※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2018年2月28日/更新年月日:2022年6月30日)。

【監修】
勝川 史憲(かつかわ・ふみのり)

慶應義塾大学スポーツ医学研究センター教授

1985年慶應義塾大学医学部卒業。
慶應義塾大学スポーツ医学研究センター助手などを経て現職。
専門は、若年肥満、メタボリックシンドロームの運動・食事療法。
運動と食事の両面から生活習慣病に取り組むスポーツドクター。

 
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<この記事に関連するサイト>
健康経営倶楽部|東京商工会議所
https://www.tokyo-cci.or.jp/kenkokeiei-club/