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【健康経営実践コラム】きょうも健やか!(第9回)「お酒の飲みすぎは、やはり肝臓を傷めるもとになる」

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※このコラムは、健康リテラシー向上に向けた情報提供を目的として、東京商工会議所のメールマガジン「健康経営倶楽部マガジン」にてに配信したものです。
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「肝臓に悪いもの」として、まず思い浮かぶのはアルコール、という人も多いのではないでしょうか? 
実際、お酒の飲みすぎが原因で、肝機能の低下が起きてしまうこともあります。

大量飲酒が原因で起きる肝臓の病気は、アルコール性肝障害といわれます。
では、お酒の飲みすぎは、なぜ肝臓に悪いのでしょう。

アルコールの処理で手一杯。余分な栄養は、とりあえず中性脂肪に

お酒に含まれるアルコールは、少量ならストレス解消などの効果が期待できますが、とりすぎれば脳の働きを麻痺(まひ)させてしまいます。
その結果、急性アルコール中毒を引き起こし、最悪の場合、死に至ることも。
そのため飲酒後、肝臓はアルコールの「分解・解毒」を優先的に行い、「代謝」の働きは後回しになります。
こうして余分な栄養はとりあえず中性脂肪に変わってため込まれていきます。

この状態が続くうちに起きてくるのが「アルコール性脂肪肝」です。
食事の量を減らしても、大量飲酒を続けていれば中性脂肪が合成されやすくなります。
肝臓に脂肪がたまることは避けられません。

線維化、炎症の慢性化で、いずれは肝硬変に!?

大量飲酒を続けていると、脂肪がたまりやすくなるだけでなく、アルコールが分解される過程で発生するアセトアルデヒドという物質により、肝臓が傷つくおそれもあります。

アセトアルデヒドは、飲酒後に顔が赤くなったり、気持ちが悪くなったりする原因となる有害物質。
これも肝臓で分解され、最終的には無害化されます。
しかし飲酒量が多ければ、肝臓が有害物質にさらされる時間がそれだけ増えます。
肝細胞が壊れ、線維化が進んだ「アルコール性肝線維症」が起きてきたり、飲酒量の増加などがきっかけで炎症が生じて、アルコール性肝炎になったりすることもあります。

それでも大量の飲酒を続ければ、肝臓の線維化は着実に進んでいきます。
炎症が慢性化したアルコール性慢性肝炎となることもあります。
いずれにせよ、そのまま飲み続けて進行していけば、肝硬変の危険性が高まります。

アルコール性肝障害の予防・治療は、お酒とのつきあい方しだい。
飲みすぎにならないよう、節制が必要です。


※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2018年3月21日/確認年月日:2021年11月30日)。

【監修】
熊田 博光(くまだ・ひろみつ)

国家公務員共済組合連合会虎の門病院分院長

1972年岐阜大学医学部卒業。虎の門病院病理部にて病理学の研究に携わった後、同院消化器科へ。同部長などを経て現職。
日本肝臓学会元理事・元評議員(現名誉会員)・指導医など。
専門は慢性肝疾患の診断と治療。
肝臓病治療の権威であり、日本の肝臓病治療をリードする存在。

 
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