〜経営に役立つ情報・事例を発信するサイト〜
powered by 東京商工会議所

【特別寄稿】パクリ屋に注意! コロナ禍における与信管理のすすめ

f:id:tosho-antenna:20211027151350j:plain


※本記事は、東商新聞 2021年9月20日号に掲載したコラムをWEBページ用に再編・掲載しています。


商品を受け取ったにも関わらず代金を踏み倒す「取り込み詐欺」。それらの悪事をはたらく、通称“パクリ屋”と呼ばれる業態をご存じだろうか。

彼らはまず、信用を得るために業歴の古い休眠会社になりすます。商材は家電や食品、建材など換金性の高いもの。最初の取引は少額で、支払いにも問題はない。しかし2回、3回と続けるうちに取引額は急膨張し、ある日支払いのないまま連絡を絶つ。夜逃げならまだしも、ご丁寧に「破産の準備に入ります」と弁護士受任通知が貼り出されることもある。手間と費用のかかる破産など実際にはしない。単なる訴訟対策であり、同業界で有名になっている弁護士さえいる。

この1年半、新型コロナ関連の倒産が報じられているが、全国・全業種の倒産件数は月間400・600件台にとどまる。無担保・無利子の“ゼロゼロ融資”などの金融支援が効果を発揮したためだ。しかし、与信のハードルが下がり、オンライン取引が普及したことで、パクリ屋が横行する事態となっている。

f:id:tosho-antenna:20211027151332j:plain

そこで、今こそ調査会社などを活用した与信管理をお勧めしたい。登記簿や調査報告書上で、商号や所在地が頻繁に変更されている場合は厳重注意。なにしろ、同じ「ハコ」を使い回すため、異常な回数の商号変更・移転が行われている。代表者や役員の倒産歴(多くの場合、ローテーションで代表を務める)もチェックしたい。

決算書は開示されているが、もちろん虚偽の内容だ。しかし彼らは自分たちを優良企業に見せかけたい。業態や商品を鑑み、売上の伸びが現在の環境下で可能か、利益率は妥当か、取引先や金融機関との関係性など、常識に照らして考えれば必ずボロが出る。

定性面では、基本的なビジネスマナーが欠如していることも多い。コロナ禍の今は難しいかもしれないが、現地を確認し対面で商談するのが与信管理の基本であろう。

被害に遭ってしまった場合、売掛金や商品の回収は極めて難しい。相手側に連絡がつき、決済日が到来する前ならいくつか打つ手もあるのだが、内容証明で動じる相手ではなく、警察に動いてもらうのも時間がかかる上に商品が戻ってくるわけでもない。悔しいことだが、ほとんどの人が泣き寝入りになる。そのコストは、与信管理にこそかけてほしい。(執筆者:帝国データバンク 東京支社 情報部記者 太宰 俊郎)

----------------------------------------------

■ 東商「企業信用調査サービス」のご案内  

企業の経営状況を分析して取りまとめた調査レポートを、会員限定の優待価格(1件14,300円~)で提供しています。
「新規に取引を始める企業情報を知りたい」「ライバル企業の分析をしたい」などのニーズに活用できます。

お問い合わせは無料。お気軽にご利用ください。

<東商「企業信用調査サービス」の主な特長>
●スポットでの利用が可能
 調査したい時だけ、1社からでも手軽に発注できます。

●調査会社への登録料などが不要
 調査会社への登録手続きや登録料、有効期限付きの レポート購入ポイントの保持・管理が必要ありません。

●調査会社2社の情報が入手可能
 帝国データバンク・東京商工リサーチのレポートを選択できます。

<詳細はこちら>
企業信用調査 | 経営相談|東京商工会議所

<お問い合わせ>
東京商工会議所 中小企業相談センター  3283-7700

----------------------------------------------

<この記事に関連するサイト>
東商新聞 デジタル版(最新号・バックナンバー)
https://www.tokyo-cci.or.jp/newspaper/