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【企業向け新型コロナウイルス対策情報】第56回~社員のワクチン接種情報の取り扱い

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東京商工会議所では、新型コロナウイルスが感染拡大する中、企業での対策に活用できる情報として、産業医有志グループ(※)より提供される「企業向け新型コロナウィルス対策情報」を配信(不定期)しております。

(※)本対策情報は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)が作成し、厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けたものです。詳細は本ページ下部の「文責」をご覧ください。


※本内容は2021年10月15日に配信されたものです。

経営者・総務人事担当者のみなさま、日本でワクチン接種が進み、接種歴に基づく行動制限緩和も議論され始めました。
一方で、社員の接種歴情報をめぐるトラブルも生じているようです。
ワクチン接種情報は適切に取り扱われているでしょうか?

1.課題の背景

日本でも新型コロナワクチン接種が進み、2回接種完了者は約60%となっています(2021/10/1時点)。
ワクチン接種歴およびPCRなどの検査結果を基に行動制限の緩和を行う「ワクチン・検査パッケージ」も検討されています。

今後、医療機関への立ち入り、県境を越える移動などに適用される可能性があります。
ワクチン接種歴に基づく行動緩和に向け、社員のワクチン接種率を上げること、接種歴を把握しておくことは重要になってきます。
一方で、ワクチンを接種しない人への不利益取り扱い、接種の強要も問題となっています。

2.企業でできる対策

(1)社員のワクチン接種歴情報を取得する際は、情報取得のためのルールを作成する

(2)ワクチン未接種者へ接種勧奨は行うが、強要にならないよう注意する

(3)ワクチン未接種者への不利益取り扱いをしない

(4)ワクチン接種を採用の条件とするかどうかは慎重に判断する

(1)社員のワクチン接種歴情報を取得する際は、情報取得のためのルールを作成する

ワクチン接種のための休暇申請、職域接種の受付等で社員のワクチン接種歴を把握している会社もあると思われますが、ワクチン接種歴情報は要配慮個人情報であり適切に取り扱わないと個人情報保護法違反となる恐れがあります

<POINT> ※詳細は関連情報リンクの(5)(6)参照

 ▢ 利用目的、誰が情報を取り扱うかなどを事前に定める。

 ▢ ワクチン接種歴情報は利用目的等を分かりやすく伝えた上で、社員からの自主的な申告を促す形で取得する(申告を強制しない)。

 ▢ ワクチン接種歴情報は取得時に事前に示した以外の目的で利用しない。

(2)ワクチン未接種者へ接種勧奨は行うが、強要にならないよう注意する

ワクチン接種率を向上させることは、会社内の感染リスク低減、行動制限の緩和のためにも重要です。
一方、接種を拒否する人への接種の強要はパワハラに該当する恐れがあります

<POINT> 

 ▢ ワクチン接種はあくまで任意であり、接種の勧奨に留める。

 ▢ 新型コロナワクチンの成分に対してアナフィラキシー症状を起こしたことがあるなど、接種ができない人がいることにも留意する。

(3)ワクチン未接種者への不利益取り扱いをしない

<POINT> 

 ▢ 新型コロナワクチンの接種を拒否したことのみを利用とした解雇、雇止めをしない。

 ▢ 接種歴を基に、配置転換を行う場合、目的、業務上の必要性、配置転換以外の方法での代替可能性について十分検討し、当該者へ説明の上行う。

(4)ワクチン接種を採用の条件とするかどうかは慎重に判断する

<POINT> 

 ▢ 採用条件とする場合、その理由が合理的かどうか十分検討する。

 ▢ 採用条件とする場合は、その理由を応募者にあらかじめ示して募集する。

3.関連情報リンク

1)新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)問10-13
2)新型コロナワクチンQ&A 「Q 新型コロナワクチンの接種を望まない場合、受けなくてもよいですか。」
3)日本産業保健法学会Q&A「Q15:会社が社員に接種を勧めたり、(医療現場含め)半ば強制的な雰囲気となることについての懸念」
4)法テラス 新型コロナウイルス感染症Q&A「Q7 新型コロナウイルスワクチンを接種しなければ解雇すると言われました。接種しなければなりませんか。」
5)事業場における労働者の健康情報等の取扱規程を策定するための手引き

6)職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド 補遺版(職域接種の Q&A)「Q12 従業員がワクチン接種をするかどうかについて人事部としては、把握しておきたいと思います。業務命令として当該報告を求めることは可能でしょうか?」

 

【文責】
守田 祐作

産業医科大学 健康開発科学

 
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。
厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

OHサポート株式会社(代表/産業医 今井 鉄平 氏)では、経営者・総務担当者向けに必要な感染拡大防止策情報を随時配信しています。
本情報は著作権フリーですので、ぜひお知り合いの経営者に拡散をお願いします。

また、動画配信も順次行っております
https://www.youtube.com/channel/UC4lRPnKfYPC6cT1Jvom5VbA

これまでに配信しましたバックナンバーは、以下リンクをご覧ください
http://www.oh-supports.com/corona.html


※本情報配信に関するご意見・ご要望は、こちらまでお寄せください。
 covid-19@ohsupports.com


<この記事に関連するサイト>
企業向け新型コロナウイルス対策情報一覧|東京商工会議所
https://www.tokyo-cci.or.jp/kenkokeiei-club/covid-19/

健康経営倶楽部|東京商工会議所
https://www.tokyo-cci.or.jp/kenkokeiei-club/

職場で新型コロナウイルスの感染が疑われたら読むガイド|東京商工会議所(tosho antenna)
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