〜経営に役立つ情報・事例を発信するサイト〜
powered by 東京商工会議所

【企業の防災対策】第3回「安否確認サービスを利用するメリット」

 

f:id:tosho-antenna:20210827110509j:plain

 

近年、地震や台風、大雨などの災害が各地で多発しており、企業における防災対策の必要性が高まっています。

今回は、「防災週間」(8月30日~9月5日)にあわせ、8月30日から9月3日までの5日間にわたって、災害時の安否確認に関する事前の備えについてご紹介いたします。


企業における安否確認の課題

多くの企業では、緊急時の連絡体制や連絡方法について何らか定めていることでしょう。
ただし、実際の災害時の対応となると次の3つに課題があると言われています。

  • 連絡が届かない(連絡手段の課題)
  • 管理者側での把握に時間がかかる(集計の課題)
  • 確認作業が終わらない(完了率の課題)

※参考記事:安否確認メールの整備で必要なことは?やり方や主なサービス|アスピック

・連絡が届かない(連絡手段の課題)

メールで報告するルールだったが、自社のメールサーバーに災害による障害が発生していて、メールの送受信が行えない。社内のグループウェアの掲示板に書き込むことができるはずなのに、サーバーが稼働しておらず書き込みが行えない、などの問題が発生してしまいます。

・管理者側での把握に時間がかかる(集計の課題)

メールやSlackなどのチャットツールなどで続々と報告が寄せられても、どの部門の誰がどんな状態なのか整理するのには時間がかかります。災害対策本部に現時点での状況を聞かれても従業員が多くなるほど、すぐには回答しにくくなります。

・確認作業が終わらない(完了率の課題)

安否確認を行う場合、中にはどうしても連絡が遅れがちになる人や連絡することを失念してしまう人もいます。そういった人には催促することになりますが、メールの一斉配信の呼びかけだけでは届かない場合、誰から連絡がきていないかを確認して、個別に催促しなければなりません。その人が確認しやすい方法で一人ひとり連絡を取っていくのは、管理者側の大きな負担になってしまいます。

安否確認サービスを利用するメリット

前項で挙げた課題に対して、安否確認サービスを利用すると次のようなメリットがあります。

  • 複数の連絡手段で届く確率を高められる(連絡手段の課題への対応)
  • 迅速に集計できる(集計の課題への対応)
  • 催促などが自動的に行われる(完了率の課題への対応)

※参考記事:BCP対策に必要なシステムとは?安否確認手段は重要!|アスピック

・複数の連絡手段で届く確率を高められる

安否確認サービスにもよりますが、多くはメールやWebでのアンケート回答、Webでの掲示板などのほか、スマホアプリなど、複数の連絡手段を備えています。
また、同じメールで連絡する場合でも、なるべく輻輳せずに、配送遅延を少なくして配送できるようにしたり、Webでアンケート回答させる場合でもサーバーを複数地域に置くことで大規模災害でもサーバーがダウンせずに利用できるようにしたり、到達率を高めるための様々な仕組みがあります。

・迅速に集計できる

安否確認への回答状況は自動的にリアルタイムで集計されます。部門別、支社別でも集計されます。
災害対策本部にとっては、全体でどれくらい安否を確認できているのか、どの部門の回答が遅れているのかなどがわかるようになります。

・催促などが自動的に行われる

連絡が完了していない人に対して、一定時間経過後にリマインド連絡を行う、などができるようになるので、管理者が回答状況を確認したり、連絡を入れたりすることなく、回答の収集が進むようになります。

安否確認サービスの連絡手段としての優位性

安否確認サービスは、電話、メール、ビジネスチャットなどと比較して以下の優位性があります。

  • 連絡が取れる可能性が高い(連絡手段の停止が少ない)
  • 必要な情報を網羅的に集計しやすい
  • 集計作業や催促など管理業務の負担が軽減される
  • 従業員の家族の安否確認も行いやすい

※参考記事:企業向け緊急連絡網の作り方。連絡手段はメール?アプリ?|アスピック

・連絡が取れる可能性が高い(連絡手段の停止が少ない)

前述の通り、災害発生時でも安否確認サービスのメールは遅延を抑えて到達できる可能性が高い、Webのアンケート回答は停止することなく利用できるなどの点から、災害発生時でも頼りにして使うことができます。

・必要な情報を網羅的に集計しやすい

安否確認をアンケート形式で集計する場合、アンケートの項目に、「無事かどうか」「怪我していないか」「家族は無事か」「どこにいるか」「出社はできそうか」など、企業が聞きたいことを漏れなく一度に集計することができます。そのため、安否の確認はできたけど、どこにいるのかわからないので再度連絡を取る、などの確認作業を避けることができます。

・集計作業や催促など管理業務の負担が軽減される

こちらも前述の通り、集計や催促が自動的に行われるので、管理者が連絡状況をシートに一人ずつ転記して状況を集めていく、といった作業が不要になります。

・従業員の家族の安否確認も行いやすい

安否確認サービスによっては、従業員に家族の状況を報告してもらうだけでなく、事前に登録した家族の連絡先に対しても直接メールなどで連絡して家族から状況を報告してもらう機能があります。そのため、従業員が家族との連絡を取りづらい状況下でも、家族の状況をより早く把握できるようになります。

 

【本稿の執筆について】

本稿は「一般社団法人ASP・SaaS・AI・IoTクラウド産業協会(ASPIC)」が運営するクラウドサービス紹介サイト『アスピック』を元に作成しております。


『アスピック』はサービスの比較、ビジネスに役立つ情報、業界の最新動向等が読める他、各種資料のダウンロード、サービス導入に関するご相談が無料でご利用いただけます。

f:id:tosho-antenna:20210824133519p:plain

クラウドサービス紹介サイト『アスピック』https://www.aspicjapan.org/asu/



『ASPIC』はASP・SaaS・IoT・AI・クラウドの「普及促進」と「市場拡大」並び「安心・安全の推進」に取り組んでおります。

f:id:tosho-antenna:20210824133259p:plain「一般社団法人ASP・SaaS・AI・IoTクラウド産業協会(ASPIC)」
 公式サイト

 https://www.aspicjapan.org/

 


◆関連記事
企業に必要な安否確認とは?実施方法もご紹介
【比較表】安否確認システムの比較11選!目的別の選び方


<この記事に関連するサイト>
BCPなど企業の防災対策支援 |東京商工会議所
https://www.tokyo-cci.or.jp/survey/bcp/