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働き方の新しいスタイルにおける「こころの健康」を保つコツ 第2回【在宅勤務でのコミュニケーションアップ!~管理職として工夫したいポイント~】

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ー産業医から元気に働くためのアドバイスー

現在、新型コロナウイルス感染対策の中で、新しい働き方における健康を保つための工夫がよりいっそう大切になってきています。
そこで、東京商工会議所では、計7回にわたって、働き方の新しいスタイルにおける「こころの健康」を保つコツについてご紹介していきます。

※本記事は、日頃から人事・総務担当者や管理職、労働者からの様々な相談に対応されているヘルスデザイン株式会社の坂本先生(産業医・労働衛生コンサルタント)に執筆にご協力いただいています。


日頃、産業医(健康管理担当医)として仕事をしている中で、管理職の方から、「在宅勤務中のチームメンバーとどのようにコミュニケーションをとればよいか分からない・・」という相談を受ける機会が増えています。
そのため、今回は、在宅勤務中の職場コミュニケーションを活性化させるコツについてご紹介します。

【管理職の悩み】部下とコミュニケーションがうまく取れない・・

出社していた時は部下の顔を見ることができていましたが、在宅勤務では、部下と仕事の話をするだけでサバサバしたやりとりになってしまいがちです・・。

解決のヒント

上司と部下のコミュニケーションは、いつの時代でも課題ではありますが、次のような点を参考にして、在宅勤務中のチームメンバーのコミュニケーションを活性化していきましょう。

(1)ツールを使い分ける

在宅勤務でのコミュニケーションツールには、メール、電話、チャット、WEB会議(オンラインのテレビ会議)などがあり、それぞれに特長があります。

例えば、チャットは、簡単にメッセージを送ることができ、絵文字やスタンプを使用して気軽なコミュニケーションをとることができます。
一方で、レスポンスの速さを求めてしまう傾向があり、それが相手にストレスをかけてしまうことがあるので気をつけておきましょう。

WEB会議は、お互いの顔が確認できるなど、言葉以外の情報をやりとりできるため便利です。いつもより多めにうなずいたりジェスチャーを交えるとよいでしょう。
ただし、カメラをオンにすると、カメラに気を使ってしまったり、顔をマジマジと見られているようでストレスを感じる方もいます。
また、長時間のWEB会議も疲労につながることがあるので、会議時間の設定に注意して運用していきましょう。

(2)WEB会議で、定期的に集まる時間を作る

在宅勤務では1日中、誰とも会わなかったという方もいるようです。
そのため、オンライン朝礼や夕礼で1日1回以上は顔を合わせてみませんか。

会社によっては、通信環境に負荷をかけないようにカメラをオフにするというルールもあります。
しかし、挨拶時だけでもカメラをオンにすることによって、チームメンバーの様子を皆で確認することができます。

また、仕事に関する会議ではなく、ストレッチ体操のように堅苦しくない内容をWEB会議で設定して、チームメンバーに集まってもらうという方法もあります。
仕事の話だけではないオンラインの場を作っていくことによって、相談しやすい雰囲気がチームに生まれていきます。

(3)各自が話をする場を作る

定期的に開催するミーティングの中で、チームメンバーに、最近の良い出来事や悪い出来事を短い時間で順番に話してもらうこともよいアイデアです(アイスブレーキング)。

チームメンバーの意外な一面を垣間見ることができ、お互いをさらに知ることで、コミュニケーションが弾んでいきます。

(4)雑談の場を作る

在宅勤務では、雑談が減ったという意見をとてもよく聞きます。
一つの提案として、オンラインランチ会をセッティングしてみてはどうでしょうか?
実際に、私が産業医として担当している会社で、オンラインランチ会をやってみたところ、想像以上にチームのコミュニケーションが活性化して好評でした。

また、アフターファイブにオンライン飲み会を開催することも一案です(ただし、飲みすぎないように!)。

(5)管理職の空き時間を予定表に明示する

チームの予定表に管理職が「この時間帯はチャットやWEB会議で相談OK」という内容を公開して、予定の見える化をしましょう。

管理職は「聴く」ことが大切だと言われていますが、まずは「聴くことができる環境」を整えることが大切です。
もしかすると、「困りごとがあれば、部下から相談してくるものだ」とお考えの管理職の方もいるかもしれませんが、その前段として、管理職として相談できる雰囲気を作っておくことが先決ではないでしょうか。


以上、在宅勤務中でのコミュニケーションを活性化させる工夫をご紹介しました。
在宅勤務中の働き方に関するアイデアは、下記の情報もご参考にしてください。

■ 皆様による 在宅勤務の“アイデア集”(ヘルスデザイン株式会社)
http://health-d.co.jp/commentary/telework-idea202005/

しかし、在宅勤務中のチームメンバーの健康状態はオンラインで繋がっていても把握しづらく、心配なところです。そのため、管理職としてはさらなる工夫が必要です。

次回(第3回)では、さらに踏み込んで、在宅勤務時における部下の健康状態をチェックする方法と、体調不良者を早期発見、早期対応していく方法についてご紹介します。

 

【執筆者】
坂本 宣明

産業医、労働衛生コンサルタント、博士(医学)
ヘルスデザイン株式会社 http://health-d.co.jp/corporate/

 

<この記事に関連するサイト>
健康経営倶楽部|東京商工会議所
https://www.tokyo-cci.or.jp/kenkokeiei-club/