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ニューノーマル(新常識)の社会で益々活躍が期待されるサービスロボット【東商ICTスクエアお役立ちコラム】

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本年2月に「中小・小規模企業こそ、活用すべきロボットの社会  」と言うコラムを掲載しましたが、その後の新型コロナ感染症対策と言うあらたな状況下での事業活動においても、さらにサービスロボットに対する期待が高まってきました。

前回に続き、これからサービスロボットが、どの様な分野でどの様に活躍の可能性があるのかを、ユーザー視点で解説いたします(2月のコラムと併せてご覧ください)。

ニューノーマルの事業環境について

新型コロナウイルス感染症拡大防止の対策を講じたもとでの事業活動とは、どの様なことでしょうか?

それぞれの業種・業界でもガイドラインが用意され、飲食業や宿泊業などの接客業だけに限らず、商業施設や量販店などの施設内に立ち入る人(お客)が平常体温かの検温や消毒剤の適量提供、非接触による的確な案内やサービスの提供に加え、フィジカル・ディスタンス(人と人の物理的距離の確保)や飛沫防止、三密(密閉・密集・密接)防止などが求められるようになりました。

これまでと同じ事業であっても、これらの対策のためのコスト増や要員配置などのほかに、同じ面積での収容人数の制約などに伴う効率の低下による収入・利益率の低下など、事業継続面において大きな負担を強いられる事になります。

また、海外人材が入国出来ない、または入国後に二週間など一定期間の隔離生活を強いられることから、人手不足の問題も当面は解消されないことも予想されます。
この様な事業環境に、如何に対応していくことが可能でしょうか。

サービスロボットの可能性について

前回のコラムでも、清掃業務や警備・案内など、既に社会のいろいろな場所やシーンで、様々なサービスロボットが活躍していることをご紹介しています。

例えば、警備・巡回ロボットの“ugo”(Mira Robotics株式会社:川崎市)は、ハンド機能を装備した自律走行も可能なロボットです。
しかも、上体部分の高さが130cmほど上下可能なため、床面から2m程の高さの物も掴んだりする操作が可能になっています(図1)。

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図1:“身長”も変化

 

1.主に屋内で自律走行するロボットの可能性

自律走行・搬送・AI画像認識と言う機能を備える事により、この様なサービスロボットの活躍の場は、大きく拡がりを見せています。

“ugo”はAIによる画像認識機能により判断し、ハンドで操作することにより既存のエレベータでボタンを操作し、目的のフロアに移動することも実現されています。
この様な機能により、例えばセキュリティ強化されたオフィスビルなどでも、人に代わって各テナントの情報収集(図2では電力使用量の検針作業)も可能としています。

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図2:カメラを装備し情報を読取り


自律走行・搬送機能を有するサービスロボットの中には、エレベータと通信による制御を一部実現している機種もあります。

アスラテック株式会社(東京都)が展開する屋内配送ロボット“RICE”は、物品の配送の他、お客さまを先導・案内する機能も備えており、ホテルやオフィスビル、ショッピングモールなどの施設内での活用が期待されており、試験運用などが進められています(図3・4)。

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図3:屋内配送ロボ”RICE”

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図4:本体内に配送物を格納

2.来店・来場者への非接触対応・案内の実現可能性

自律走行機能や各種センサーを装備したサービスロボットの種類には、遠隔操作によりディスプレイなどを通じて人への案内やコミュニケーションが実現可能なテレプレゼンスロボットと呼ばれるタイプも様々なシーンで活用が始まっています。

機械要素部品メーカーのTHK株式会社(東京都)は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、社員には家を出る時に検温を必須としているほか、本社ビルに入る社員・来客者全員にマスク着用を必須とし、来場者全員を対象に入口でサーマル検温し、37.5℃を超えた場合は入場できないなどの対策を、自社が展開するテレプレゼンスロボットを活用して、非接触での対応実証が始まっています(図5・6)。

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図5:THK社のテレプレゼンスロボ

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図6:自動検温の判定フロー(例)

3.新型コロナウイルス感染症拡大防止の実現

新型コロナウイルス感染症拡大防止が求められる中、人が手で握ったりする取っ手やドアノブなどは、小まめに消毒剤で拭き取りなども重要性を叫ばれていますが、その様な要求に対し、前述の“ugo”はハンド機能を使って、ドアノブへの紫外線照射による菌の繁殖抑止(不活性化)も可能となります(図7)。

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図7:ドアノブに紫外線を照射


この様な紫外線照射による新型コロナウイルスを不活性化させるサービスロボットも、順次開発・実証評価が始まっています。

農業と医療のバイオエンジニアリングの株式会社ファームロイド(東京都)は、日本大学医学部付属板橋病院の協力のもと開発した紫外線照射ロボット“UVBuster”(図8)による、新型コロナウイルスの不活性化の実証を行い効果が確認されたとし、近く商品発表する予定です。

特殊な紫外線「UV-C」を照射することで、様々な細菌やウイルスを短時間で不活性化・殺菌すると言われており、インフルエンザウイルスの場合、約10cmの距離から照射すると、3秒間程度で99.99%が不活性化します(図9)。

同社は、農作物ウイルスへの紫外線殺菌(UV-B)の技術と関係会社である銀座農園株式会社(東京都)のスマート農業用自律走行技術を活用し、紫外線照射ロボットにUV-Cランプを搭載。
日本大学医学部付属板橋病院は特定機能病院であり、多数の新型コロナウイルス患者を受け入れている同病院の協力を得て、“UVBuster”による紫外線照射実証により新型コロナウイルス内の核酸(RNA)を破壊し、不活性化することを確認できたと発表しました。

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図8:紫外線照射しながら自律走行する様子

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図9:UV-C紫外線照射装置を搭載した“UVBuster”(実験用)


この“UVBuster”は、AIによる自律走行が可能なほか、予め走行する経路を登録しておくことで、施設内を定期巡回しながら紫外線照射によるウイルスの不活性化が可能になります。
この機能により、例えばオフィスビルや商業施設・医療・介護施設や避難所などに配備することで、非接触で自動走行によるウイルスの不活性化環境を維持することも可能になると期待されます。

ニューノーマル(新常識)の事業環境で中小企業が成功するポイントとは

世界中を襲う新型コロナウイルスの登場により、これまでとは異なる事業対応が求められるようになりました。
また、地球温暖化による影響などによる世界各地の異常気象や、その影響による様々な問題など、事業を継続するには従来にも増して、様々な対応を求められるようになっています。

この事を裏返すと、今まで誰も実現や解決していない課題が発生しており、それを解決できるソリューションやサービスを見つけられれば、これまでにないビジネスチャンスになる可能性も考えられます

今回ご紹介した内容は、新型コロナウイルスなども含め様々な業種・業界で始まっているサービスロボットの活用による、あらたなソリューション・サービスの一例です。
社会の課題を見つけるとともに、自社の強みを活かして、如何にあらたなビジネスに繋げていくかは、まさにアイデア次第と言えるでしょう。
次回のコラムでも続編として掲載致します。

 

(掲載情報の出典元)
・警備巡回ロボ:Mira Robotics(株)提供情報
・自律走行・配送ロボ:アスラテック(株)公開情報、ほか
・テレプレゼンスロボ:THK(株)公開情報、ほか
・紫外線照射ウイルス不活性化自律走行ロボ:(株)ファームロイド提供情報

村上 出(むらかみ いずる)
【執筆者プロフィール】
村上 出(むらかみ いずる)

大学では、生物系のテレメトリーシステムを専攻。卒業後、工場プラントの自動制御システム・自家発/売電システムのSEとして従事。
電機メーカーに転職し、マルチメディア系OS・アプリケーションシステムの設計・開発。その後、車載システムの企画・設計・開発・品質管理・市場対応など、ITS・テレマティクス製品の一連のものづくり工程を商品開発責任者として担当。自動車メーカーでの開発実状に詳しい。
2009年4月に独立。東京都や神奈川県を中心に、中小企業・小規模事業者様の経営全般のご支援ならびに、国・自治体などの地域産業振興政策をサポート。
近年、モノづくりBtoB企業様からも、ウェブマーケティング関連のご相談を頂き、クライアント様に合う方策をご提案・ご支援させて頂いている。
また、中小企業のIoT化についても、ご相談が増加しており、最新・低コストな取組みご支援にも応じている。

<この記事に関連するサイト>
東商ICTスクエアお役立ちコラム
https://www.tokyo-cci-ict.com/column/
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