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テレワークでの効果的なコミュニケーションツール利用法【東商ICT活用企業紹介】

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新型コロナウィルスの関係で、在宅勤務、テレワークの実施が要請され、厚生労働省からは時間外労働等改善助成金(テレワークコース)として、「新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース」も創設されています。

以前このコーナーにおいて働き方改革の事例として、情報システム業A社様でのテレワークの導入  についてご紹介しました

今回はそのテレワークにおいて、会議やチームメンバーとのコミュニケーションをとるためにツールをどのように効果的に利用されているかといった点についてご紹介したいと思います。

 

テレワークの実施環境

まず社員約300名のソフトウェア開発を主とした事業を展開されている情報システム業A社様でのテレワークの実施環境について、改めて記載しておきます。

<A社様のテレワーク実施環境>

① 在宅勤務での業務の質を維持するための環境
  ・Web会議の導入
  ・テレワークを行うときの勤務ルールの設定
  ・テレワークを実施するための端末、ネットワーク環境の整備
② セキュリティ確保のための環境
  ・会社に接続するためのVPN(仮想の専用線)環境
  ・接続の際に利用する回線は支給している会社携帯とし、自宅のネットワークや公衆WiFi等の利用は禁止
  ・在宅勤務で利用する端末はシンクライアント(端末自体にデータを保存できない端末)を会社から貸与
③ 就業管理の環境
  ・社員がテレワークの際に接続する社内端末にログ収集・管理ツールを導入
  ・グループウェアの機能で社員のプレゼンス情報(接続中、会議中、席外し等の情報)を把握

WEB会議を効果的に利用

A社様ではテレワーク時の会議・ミーティングはWEB会議ツールで行われます。以前は別のツールでしたがこの1年ほどはZoomというツールが使われています。
Zoomは接続の容易性や通信データ量の小ささからくる音声の安定性から最近よく利用されており、英国の閣僚会議でも使われたりしていますのでご存じの方、利用されている方も多いかと思います。

WEB会議では映像、音声、画面の共有が主な機能となりますが、A社様のテレワークで主に利用されているのは音声と画面の共有になります。テレワークでのWEB会議では映像は各個人の顔が映ることになりますが、会議の最初と最後に参加者が顔を映して確認しあえればそれで充分といったところです。

音声としては、テレワークではWEB会議へ個人参加となりますので、端末のマイク・スピーカーを利用するより、マイク付きのイヤホンを利用する方が聞く場合も話す場合も音声がクリアとなるようです。

また、会議の進め方として、対面の会議でもそうなのですが、会議の目的や検討事項、決めるべき事項、会議のゴールなどを箇条書きで1ページに記載したものを用意しておくことが必要です。
対面の会議では口頭でも伝わるということが、WEB会議では伝わりにくいこともありますので、伝えるべきことはできるだけ資料にして画面の共有を使い参加者に見せるということが有効です。

さらに資料の説明時に「ここ」とか「これ」といった代名詞での説明では参加者がどこの箇所を説明しているのかが分からなくなります。説明者が必ず資料の説明箇所を選択表示させるなど明示的に示すことが重要です。

WEB会議のツールやネットワーク環境なども良くなってきていますが、やはり対面の会議より伝わりにくいという意識を持つことがWEB会議を有効に使うコツです。

活発なコミュニケーション!

まとまった会議やミーティングではWEB会議ツールを使いますが、ちょっとした確認ややり取り、資料の共有等で都度WEB会議ツールやメール、電話を使うのは煩雑になります。
このような場合にA社様では、グループワークツールとして利用しているマイクロソフト社Teamsのチャット機能を利用されています。

テレワーク時(テレワークでないときもそうなのですが)にTeamsを立ち上げておくことで、誰かから連絡があったときには連絡がったとの通知が表示され、何か作業を行っている時でも認識することができます。

Teamsではあらかじめ「チーム」を作っておくことで、特定の人とだけでなく、チーム内でコミュニケーションを取ることも簡単にできます。A社様では、対面で実施していた朝会(その日の各自の行動予定や作業状況、課題等を短時間でチームのメンバーで共有する場)をこのチャット機能を使って実施されており、対面・口頭で行っていた時と異なり、記録として残るという副次効果も得られています。

Teamsはスマートフォンでも利用することができるため、作業をしている端末とは別にチームのメンバー等とコミュニケーションをとることができるのも便利ということです。
電話では相手の作業に割り込んでしまう、メールだと埋もれてしまう等の課題もこのようなツールを使うことでコミュニケーションが取りやすくなり、A社様ではテレワークに限らず普段の業務におけるコミュニケーションが活発になっているという状況が生まれています。

まとめ

テレワークの実施において、業務の関係者とのコミュニケーションは対面での場合と大きく異なる非常に大事なポイントとなります。それぞれが離れた場所でネットワークを介してコミュニケーションを取る際にどのようなツールをどのように使うのが効果的かを見極める必要があります。

A社様のようにテレワーク時のコミュニケーションツールとして、WEB会議とチャット機能を並行して使われることで大きな効果を得られている会社も多くあります。
業種・業態によって、テレワーク導入の可否やコミュニケーションの取り方は異なってくると思います。皆様の事業にあった方法を見極めることで事業の発展にもつながるものと考えます。

今回の事例を参考にテレワークでのコミュニケーションの取り方の参考にしていただければ幸いです。

【執筆者プロフィール】
上野 貢

大学を中心とした教育機関の業務・教育システムの構築、開発に長年従事。大学から中・高、専門学校、塾等の業務システム、教育システムの要件定義から運用に至るまで多数の業務支援経験を持つ。インターネットの黎明期よりWEBを利用したシステムの構築、開発や企業のeラーニングシステム導入、利用、サービス提供に関しての支援など専門的な分野で活躍している。

 

<この記事に関連するサイト>
東商ICTスクエアICT活用企業紹介
https://www.tokyo-cci-ict.com/jissen/

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